ColumnTAPコラム

2022.01.19

「時は金なり」これからは「時は100年なり」「時は人生をアドベンチャーすることなり!」

村井 伸二

TAPセンターの指導スタッフによるコラムを毎月掲載していきます。

未だにコロナ禍は終息が一向に読めない状況です。著者である私が執筆してる時期は2022年明けの1月上旬(本年もよろしくお願いします)であり、アフリカで発生したオミクロン株が猛威を振るい始め、第6波が到来したか?という状態です。皆様においては本当に安全に過ごしていただきたいと願うばかりです。
新型コロナウイルス感染症がパンデミックとして世界中に広がり始めて約2年が経過しています。みなさんこの間の「時間」はどのように感じましたか。長かったですか。それとも短く感じましたか。
ある人は自粛で行動は制約され(「不要不急」という言葉もコロナ禍からでしたね。養老孟子さんはこの言葉を不思議がっておられましたが、私も全く同感です。)、耐え忍ぶ時間として長く感じたかもしれません。はたまた、こんな時だから新しい趣味を始めた。そして、オンライン会議システムを活用して世界に友達ができた。とても充実していて時間が長く感じた。という方もおられるかもしれませんね。
皆様、「E=mc2」でお馴染みの物理学者であるアルバート・アインシュタインは1905年に特殊相対性理論を発表します。相対性理論とは「時間の進み方は、観測者同士のすれ違う速度(相対速度)が小さいうちは眼に見えた時間の差とはならないが、相対速度が亜速度(光速に近い速度)になってくると、眼に見えた時間の差が現れてくるので、どんな時でも一定ではなく、観測者によって異なる」とされています。つまり、相対性理論では「時空は観測者の運動状態によって、遅れたり歪んだりして変化する」のだそうです。これは映画で見た、ある惑星で1年過ごしたら地球では7年が経過していて、子どもが親よりも年を取ってしまっていることや、スーパーヒーローが地球の回転を逆に回すことで時間が戻るとか。。。なのでしょうか。ちょっと妄想が広がり過ぎですか?ではもう少し現実的に考えてみましょう。私は物理学が得意ではないですし、こんな捉え方と相対性理論を結びつけるなと言われそうですが、ある状況を想像してしまいます。
あなたが好きな人と一緒にいて(その人が観察者)が楽しく公園を散歩している状態(運動状態によって異なる)を想像してみてください。その1時間半は数秒のように「もう終わり?」と感じることでしょう。しかし、退屈な授業といった1時間半では、私からうんちく(運動状態)を聞いている学生さん(観察者)が感じるものは数年の長さ、いやそこまでは言わずとも何時間にも感じるのではないでしょうか(悲しいですが)。笑

ここで皆さん、「700800」と聞いてピンときますでしょうか。実は80年を時間にしたものです。人生80年は700,800時間となります。私が学生の時にとても印象に残った授業がありました。その先生は「みなさん質問です。人生を80年としましょう(当時の平均寿命ももう少し高かったと思いますが計算しやすいので)。ではみなさんが就職をしてから60年の定年までの就業時間は人生の何パーセントだと思いますか。」と聞きました。私が学生の時は就職氷河期、会社訪問数40件~50件は当たり前の時代でした(しかも今みたいにアプリで会社説明会エントリー!なんてありませんでしたから)。つまり、私の両親の時代背景や生き方も踏まえて、人生における仕事の比重はとても大きかったと思います。私は正直、60パーセントぐらいではないか、いやもっとかな?と思っていました。先生は「では人生を時間に換算して、就業時間は人生のどれだけの割合か計算してみてください。就業時間は1日8時間で週5日、22歳から60歳までの38年とします。」と言いました。私は時間泥棒のようにカチカチ電卓で計算してみると、なんと「10.4%(ぐらい)」」なんです(大体です。当時は仕事が8時間で終わるわけがないと言われた時代でしたが今はどうでしょうか。)。つまり、働いている時間以外の就寝時間や趣味などの自分の時間の方が大半を占めているのです。さらに、定年退職を60歳(定年時期は変わりつつありますが)だとすると、それから80歳までの20年はフルに自分の時間に使えます。つまり人生の「25%(ぐらい)」となるのです。つまり就業時間よりも割合が多い!その先生の授業は「高齢者レクリエーション」でした。数字で理解すると、なるほど説得力がありました。
令和2年時点で男性の平均寿命は 81.64 年、女性の平均寿命は 87.74 年となっています。さらに我が国の高齢化率(総人口における65歳以上の人口の割合)は28.9%です。つまり、超高齢化社会ですね。高度経済成長やバブル崩壊前までは確かに“Time is money”(時は金なり)であったでしょう。しかし、超高齢化社会の先進国と言われている我々は、特に100年時代(876,000時間です)の人生後半の生き方も踏まえて、どう生きていくかが問われていきます。こう考えると、これからはみなさんなりの「時は「〇〇」なり?」を考える時代に突入したと言えるのです。
リンダ・グラットンは著書「ライフシフト」の中で、人生100年時代を迎え、定年後は就業が終わった新たな人生という区分ではなく、「マルチステージ」になりますよと述べています。これは、就業時のとき高齢期に向かっていく上で、学ぶことや資格を取るなど、人生のそれぞれの年代ごとにステージがあり、リスキリングつまり、「学び直し」が大事であるということです。

新聞にこんな話が載っていました。アニメ「タッチ」の主題歌を歌っていた岩崎良美さん(私は姉妹ともファンです)においてはコロナ禍で公演の中止が続いたそうです。そこで岩崎さんは高卒でも受け入れてくれる大学院を知り入学を決意。また、経営学を勉強されて、その学びがコンサート準備などにも生かされたそうです。さらに彼女は「自分で決めた学びにはつらさだけでなく楽しさもついている」とおっしゃっています。このようなエピソードを読むと、彼女は多分アドベンチャーなんて思わないでやっていることでしょう。けれども、とってもアドベンチャーな人生を送っているのではないかと私は勝手に思っています。
TAPでは“Be here”(今ここに)を大事にしています。つまり、時間(トキ)として捉えています。今、現在を一生懸命生きていくことはとても大事です。ただ、これから100年という時間(ジカン)をどう生きていくかも踏まえての「今」だとも思っています(スティーブジョブスのように「コネクティングドット」できるように)。
TAPでは楽しくお腹を抱えて笑う時間もあれば、真剣に主張し合い、意見が合わないとちょっと不快と思える時間もあるかもしれません。そして、パンパ―ポールでは、丸太の上に立って頭が真っ白になり、地上でロープを持ってくれている仲間に感謝しながらも、恐怖と闘い「跳ぶ」という決断をしなければならない時間もあります。それも踏まえてトータルな時間を考えて楽しいですねと言いたいのですが、私は何か人生の縮図のようにプログラムを関連づけてしまう時すらあるのです。ですから、アドベンチャーして学ぶことや成長すること、そして一人で、みんなで何かを行うことは楽しいですよねって感じて欲しいです。そこからあなたがどうやって生きていきたいかが大事だと主張したいのです。みなさんのこれからの人生もプログラムのように持続的に楽しんでいってくれたらなと、このコラムを書いてみました。
そうそう、現在の最高齢は122歳らしいのですが、みなさんこれから寿命ってどうなると思いますか?ある論文では「今世紀中に人類の最長寿命が130歳まで延びる確率は13%」と報告されているんですって。みなさんどうやってアドベンチャーして生きていきましょうかね?
私は今年で人生半世紀を迎えようとしています。まだ人生50年もある(しかない?)。私がもし130歳まで生きれる13%の人間だとしたら、後人生80年あります(それも大変!家族と仲良くしながら毎日健康に気を付けてトレーニングしなければ。そして、息子と一緒に小学校からもう一度勉強し直せるかもしれないし、後3ヶ国語ぐらい学べるかもしれません)。
今後、オミクロン株、そしてまた違う変異株が現れ、さらなる波が来るかもしれません(そうはなって欲しくありませんが)。しかし、それも人生のほんの数々%でしかありません。ならば、その時間を大事にして楽しめるようにして生きたいと思っています。
最近、Googleはスティーブン・ホーキング博士の誕生80年について短編動画を配信しました。その中で彼は「私は体を動かすのができず、コンピューターを使わなければなりませんが、心の中では自由です。私は心の中で宇宙を旅して回る人生を送ってきました。」と述べていました。彼のようにはなれないけれども、想像力を活かしながら人生を楽しく時間を有意義に過ごす、これなら私でもできそうです。
コロナ禍は私も含めて社会はどうあるべきか、どのように生きていくかを改めて提示してくれているはずです。「時は人生をアドベンチャーすることなり!」さあ、お互いに感謝しながら楽しい人生を過ごしていきましょう。このコラムを読むのに「時間」を使ってくださってありがとうございます。笑
Shin

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