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“挑むTAP” 『全人』(玉川大学出版部刊)にて特集!
今年も始まりました。皆さま本年もよろしくお願い致します。TAPセンターも今年度を振り返りながら更なる発展ができるよう来年度に向けて準備しているところです。
当学園・大学には『全人』(玉川大学出版部刊)という学内誌があり、毎月学内の特徴ある情報が掲載されています。2024年10月号には“挑むTAP”として特集を組んでいただきました。その中で紹介された企業研修に関するデータを紹介したいと思います。
2019年からの未曾有のCOVID19によって企業研修自体ができない時期がありました。それを経て、今では受講いただいた企業はじめ新規の企業もTAPの研修を受講して下さるようになりました。我々が体験学習を活用して振り返りを大事にしているように企業研修も、ただやりっぱなしではなく客観的なデータを元にしながら時代の変化と多様性に応じた企業研修を考え続けなければならないと考えています。
今回公開しましたのは2023年5月から2024年6月までのアンケート結果です。調査方法としては毎回の企業研修終了後にWebで参加できる無記名・任意のアンケートを実施しました。調査対象団体数は40団体、研修参加人数は1,368名で、その内回答してくださった方は954名でした(回答率69.7%)。掲載した質問内容は「チャレンジの必要性を認識できたか」「人とのかかわり方のヒントを発見できたか」「プログラム内容はワクワクできるものであったか」「プログラムはメンバー同士での学びが活用されていたか」「ファシリテーターはチームの学びを促進していたか」です。結果は写真で示しています。回答を見ると全ての項目に対して「とてもそうである」「そうである」の回答が90%を超えています。質問項目をトータル的に考えると参加してくださった企業の皆さまにはTAPの研修について満足をいただいているのではないかと考えられます。
ただ、「挑み続けるTAP」なので、これに満足せず、回答してくださらなかった方や「どちらともいえない」という大切な意見に耳を傾け、改善しながら更なるプログラムの発展を目指していこうと考えています。
毎年研修内容は4月から6月までは主に新人研修、9月以降は中堅研修と区分されています。来年度もこのような形態が続くと予想されます。ただ、これから研修を考えられる企業や研修担当者さまたちと入念な打ち合わせを行い、時代の流れと多様性について検討していかなければならないとも考えます。
ここで他のデータを紹介しながら今後を見据えたいと思います。文部科学省が出している大学生の就職内定率は2024年の10月段階で72.9%でした。前年度比較で1.9%の減少にあるかと思いますが、人手不足も踏まえて今後とも内定率はある程度確保されていくと考えられます。
もう一つは厚生労働省が出しているデータは2021年3月に卒業した新規大学卒就職者の3年以内の離職率です。このデータによると38.4%(前年度比較1.4%の増加)、つまり3人に1人が離職していることになります。これでは大学側として内定者を出したと喜んで安心していてもその社員は3年以内で仕事を辞めて新たな職に就いていることになりますね。また、それに際して就職活動を行うといった「第二新卒」が急増していることが日本経済新聞でも記事になっていました。つまり、これからは「第一新卒」と「第二新卒」といった新人対象の企業研修が増えていくかもしれません。
これには世代間の価値観の相違があるかもしれません。今までのように大企業に入社したので終身雇用で安定だ、自分の力を思う存分企業のために発揮することよりも自分の人生を楽しむことが大事だ、などなど多様な考え方があるのかもしれません。「思っていた会社と違う」ので、簡単に次に進むというシステムも進んでいるようにも感じます。これは新たな働き方を模索していく必要があり、大学側や企業側との双方で「より良い研修とは何か」について話し合っていく必要があると考えます。
これらも踏まえながらTAPではただ企業に対して「チームビルディングが良い!」と提示するだけではなく、「なぜ研修を行うのか」を大事にしながら企業と密に対話を行い、「持続可能なチームビルディング」を目指していきたいと思っています。それにはこのような客観的データの蓄積がとても重要になります。
TAPセンターは引き続き時代の変化と多様性に応じた研修を考え続けて「挑んでいく」ことを忘れないようにスタッフ一同皆さまの研修を支援したいと考えています。改めて本年もよろしくお願い致します。
【参考資料】
- 『全人』(玉川大学出版部刊)2024年10月号 No.897 バックナンバー
https://www.tamagawa.jp/education/serial/zenjin/detail_23946.html - 令和6年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(10月1日現在)
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/naitei/kekka/k_detail/1422624_00017.htm (2024年1月16日閲覧) - 新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00007.html (2024年1月16日閲覧) - 日本経済新聞社「第二新卒、求人2年で2倍 JTB・三菱電機など大手も拡大」(2024年1月12日記事)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC167NY0W4A211C2000000/ (2024年1月16日閲覧)
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